Affected me ~私に影響を与えたもの~Vol.1 ルラ美容クリニック 武内大先生:このクリニックが「最善の選択だった」と思ってもらえるために。

※自費研オンラインの記事を転載しています。(自費研オンライン https://jihiken.jp/

SSF×自費研の自費研online 新連載がスタートです!

夢を実現したい想い、好きな事を追求する意志、迷っている未来、……誰もが人生の岐路に立った時に立ち返る、少なからず影響を受けた物、事、人をお持ちなのではないでしょうか。そこで、これから自費診療業界を担っていく注目の先生方にスポットライトを当て、どのようにして今があるのか、様々なエピソードを交え熱い思いや将来への希望を語って頂く「Affected me~私に影響を与えたもの~」の連載をスタートいたします。
皆さまに少しでも次の行動に繋がるヒントになれたら幸いです。

第一弾として、開院わずか3年目にして都内を中心にすごいスピードで5店舗展開をされ、日々新しいオペ技術を追求しその実力に定評がある“ルラ美容クリニック”統括院長の武内先生にお話をお伺いしました。
(取材:2021年12月)

研修時代に目の当たりにした、圧倒的 “努力量”と “熱量”。

Q. まず、先生に影響を与えた物・事・人というところを一つ挙げるとしたら、ずばり何でしょうか?

そうですね、僕の研修時代に遡り東大医科大学病院の形成医科にローテしていた時の形成外科医の光嶋勲先生がすごく印象的でした。世界中からドクターが見学に来るような有名な先生です。光嶋先生は鳥取大学を卒業後、岡山大学などいくつか教授を経て東大の教授になられました。年齢も60歳位でしたから、普通ならそこで満足すると思うのですが、朝はすごく早く出勤され、帰る時はどの教授よりも遅い。常に新しい手術を追求していらして、その手術を世界中からドクターが見に来る訳ですから、相当にすごいなと思いました。その“努力量”とか“熱量”のすごさが印象的でした。正に“職人”という感じでしたね。

Q. 特に形成外科の先生は、職人的なこだわりも持って手術をやられている方が多いと感じます。そこが、現在の武内先生のマインド、モチベーションに繋がっているわけですね。

そうです。だから常に技術向上を目指そうと思います。その当時、例えば肝臓移植とか10時間以上も掛かるオペがあって、そこで形成外科である光嶋先生が血管をつなぐタイミングで現われるんです。オペは30分程ですけれど、その特殊な技術で血管を繋ぐという工程が無いと、10何時間のオペは成立しない訳です。その職人的とも言える手術をする光嶋勲先生に尊敬と同時に、その技術に夢とドラマを感じて僕は形成外科の道に進んだんです。そして、1年8ヶ月後に美容医療の道に入ったことが、自分にとってのターニングポイントだったと思います。光嶋先生は特異な例ですけれど、圧倒的に努力するというのは、結果、頭一つ抜きん出ると思っていて、本当に美容医療に神経を注ぎたいと思っています。

「お客さんが本当に喜んでくれる」もののために。

Q. 医院展開をされている先生の場合、ご経営に重きを置かれる方が多い中で、先生は現場に立ってお客さんと接する時間がとても多いと感じました。

これからも、お客さんと接することをメインでやっていきたいですね。というのは、現場に立ったほうが、お客さんの気持ちはもちろんですが、働いているスタッフや、ドクターの気持ちがよく分かるからなんです。売上とか利益ではなくて、まず、色々な人の気持ちが分かる事が本当に大切なことだと思っています。
それともう一つ私に影響を与えた、テスラ・モーターズのイーロン・マスクという人物がいます。世界一の大富豪、トヨタ自動車よりも何倍も株価値がある会社です。最近知ったのが、広告費を全然かけないでイーロン・マスクのSNSのパワーと口コミで成功したと……だからうちも広告費をかけていないです。(笑)

Q. 今はドクター独自の発信だったりSNSが集客のメインの時代ですよね。先生のクリニックは、美容初心者の方でも行きやすい価格帯で、美容の間口を広げていらっしゃるように思いますが、医院展開をされる上で外せないポイントは何かおありですか?

中には本当にリーズナブルに展開されている大手クリニックさんはありますが、やはりノルマがあって実際は高い見積もりだったり、理念は立派でも本当にお客さんのことを一番に考えているのか?と言うと疑問です。そのためうちの場合は、本当にストレートに「お客様の満足度」という部分に注力してどこまでも行くという理念でいます。

Q. それがあっての現在3年目で6店舗というスピード展開が実現されたのですね。

今は6店舗で展開していますが、今年中には池袋院の開院をはじめ10店舗展開する予定でいます。
プラス1年半で20店舗。つまり4年半で20店舗まで作る予定です。
理念を大切にしたまま4年半で到達することができたら、もしかしたら一気に展開できるかなとも思います。でも、「お客様の満足度を重視して、美容外科の良さを伝えたい」というコンセプトを崩さなければいけないとしたら、別に大きくしなくてもいいとも思います。ここが根っこですね。
今月で常勤ドクターが11人になりますが、全員が発信力を高めることができて、かつ、患者さんに良い医療を提供できたら、自ずと口コミが広まって広告費を使わずに発展できると思っています。

Q. 多店舗展開をしていく中で、ドクターやスタッフさんへのマネージメントや人材育成など大変かと思いますが、何かポイントや心掛けていることはございますか?

ポイントとなるのは、ドクターの人選、特に院長の人選や、スタッフの中でも役職者の方は、「適性のある人」を選ぶことを心掛けています。売上や来院数、お客さんの満足度は、院長の実力によって違うし、その院の雰囲気や働きやすさも役職者に依存すると思っています。
ドクターの人材育成も難しい部分ですが、やり方を統一してしまうとドクターの個性が無くなってしまうので、個別に月1回ミーティングを開いて其々にアドバイスします。うちは都内に4店舗、関東圏埼玉と千葉に2店舗で5店舗なので、スタッフの相性面なども考えてローテしやすいのが強みです。

「お客さんにとって、何がベストか?」から始まる。

Q. 今後の展望として、何かお考えがあればお伺いしたいと思います。

本来であれば、マーケットが大きい美容皮膚科がいいんですよね。今は美容外科系が中心なので、店舗の作りが全然違っていて1室が広いんです。美容皮膚科系をやるとしたら、大きな箱に処置室を沢山作ってばんばん回す方法なので、やるとなれば店舗の作りから変えると思います。今、“あおばクリニック”さんがすごいですよね。普通、若い子が脱毛する時に30~40万円払うのはイヤですからね。そのため、当院では脱毛を都度払いにしました。全身18,000円です。

Q. 最後に美容クリニックを運営するにあたって、必要なこと、先生が大事にしている事は何でしょうか?

客観的に見て良い仕上がりだったとしても、お客さん自身が気に入らなければ0点になってしまう。例えば、鼻を自然に高くしたいお客さんに、実際自然に高く仕上がったとしても、もっと高くしてほしかったというケースなどがあります。その要望の奥のところまで掴めていないと100点はもらえないという事です。大切な事は、「お客さんにとって何がベストか」という事を常に考える事なんだと思います。

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インタビューを終えて、「お客さんの満足度」という相手の立場に立った目線を先生が大切にされていること。とてもソフトなイメージの風貌の奥に、揺るぎない強い意志を感じる「圧倒的な努力」という軸は、とてもシンプルだからこそクリニックのドクターやスタッフの方にも響いているのだろうと感じました。

ルラ美容クリニック
https://www.lula-beauty.jp/

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